エンビロン(ENVIRON)は、形成外科医Dr.デス・フェルナンデスによって開発されたスキンケアブランドです。
世界中で販売されており、ドクターズコスメの代表格として広く認知されています。
エンビロンのスキンケアアイテムは多くの人に愛用される一方で、「使用するとビニール肌になる」という声を耳にし、不安に感じている方もいるでしょう。
当記事では、エンビロンとビニール肌の関連性や、ビニール肌の原因・防止方法・改善策について詳しく紹介します。
1. エンビロンを使うとビニール肌になる?
エンビロンは高い効果が期待できることから多くの人々に支持されている一方で、「ビニール肌になる可能性がある」といった懸念の声もあります。
結論から述べると、エンビロンの使用がビニール肌の一因となる可能性が指摘されることもありますが、正しい使用方法を守ればリスクを大幅に軽減できます。
ビニール肌は、「ビタミンA反応」が起きた場合に見られる症状の1つです。
ビタミンA反応とは、「レチノール」の総称でも知られる脂溶性のビタミンAが不足した状態の肌にビタミンAを補給したことで起こる反応を指しており、「レチノイド反応」とも呼ばれます。
ビタミンAが不足した肌は、ビタミンAを取り込むための皮膚内レチノイド受容体(レセプター)が不足している状態です。
この状態で急激にビタミンAを肌に浸透させることによって受容体が過剰に反応してしまい、ビタミンA反応と呼ばれる症状が引き起こされます。
その一例としてビニール肌が挙げられることがあります。
「エンビロンを使うとビニール肌になる」と言われるのは、多くのエンビロン製品にビタミンAが主成分として含まれているためです。
しかし、必ずしもエンビロン製品の使用がビニール肌を引き起こすわけではなく、肌がビタミンAに慣れているケースであれば、ビタミンA反応はほとんど起こらないと言えるでしょう。
1-1. ビニール肌とは?美肌とは何が違う?
そもそもビニール肌とは、医学用語ではなく主に美容業界で用いられる言葉であり、肌表面の角質層が薄くなってキメが失われた状態の肌を指します。
名前の通り、薄いビニールの膜が張られたようにツルツルとしていることが特徴です。
ビニール肌は、一見きれいなツヤ肌のように見えますが、ビニール肌と健康的な美肌状態には大きな違いがあります。
【ビニール肌と美肌の特徴・違い】
ビニール肌 |
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美肌 |
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ビニール肌は、外部からの刺激に対して非常にデリケートで、肌荒れや炎症を引き起こしやすい状態です。
ツヤや輝きがあるように見えても美肌とは言い難く、むしろ適切なスキンケアが求められます。
この状態を放置すると、肌状態のさらなる悪化を招く恐れがあるため、早期の対処が必要です。
2. エンビロンでビニール肌になる原因
エンビロンはビタミンAが主成分となっていることから、ビニール肌を引き起こす可能性があるものの、すべての方がビニール肌になるわけではありません。
ビニール肌を引き起こすリスクが高いのは、基本的にビタミンAが不足していて、かつエンビロンの使い方を誤っている方に限られます。
エンビロンの使用後にビニール肌が引き起こされる原因として考えられるのは、下記の3点です。
●過度な角質ケア・ピーリング 角質ケアやピーリングをやり過ぎると、必要な角質まで除去されてしまいます。角層が薄くなってバリア機能が低下することで、結果的にビタミンA反応やビニール肌が引き起こされるというメカニズムです。 ●過度な洗顔・クレンジング 必要以上に洗顔・クレンジングを行うと、皮膚の水分や油分が奪われ、乾燥が悪化してしまいます。また、強い摩擦をかけるケアは必要な角質まで取り除く要因にもなります。この状態でビタミンAが豊富に配合されたスキンケアアイテムを使用すると、ビニール肌の症状が現れやすくなります。 ●肌に合っていないスキンケアアイテムの使用 エンビロンに限らず、ビタミンAが配合されたスキンケアアイテムはそれぞれ濃度が異なります。ビタミンAに耐性のない肌に高濃度ビタミンAを補給すると、受容体が過剰に反応して角質が薄くなり、ビニール肌の症状が現れてしまいます。 |
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3. エンビロンによるビニール肌の防止方法
エンビロンのスキンケアアイテムによるビニール肌を防止するためには、下記2つのポイントを押さえることが大切です。
●エンビロン取り扱いクリニックで正規品を購入する エンビロンは医療機関専売品であり、正規品を購入するためには取り扱いクリニックでカウンセリングを受ける必要があります。非正規店で購入した製品が正規品でない場合、品質や安全性に懸念が生じる恐れがあります。そのため、信頼できる美容皮膚科・美容外科クリニックでの購入がおすすめです。カウンセリングを受けることで、医師が肌状態を診ながら最適な製品を提案してくれるほか、正しいスキンケア方法についても教えてくれます。 ●エンビロンの「ステップアップシステム」に従う エンビロンの一部シリーズには、自身の肌状態に合わせてビタミンA濃度を段階的に上げていく「ステップアップシステム」があります。最初から高濃度の製品を使うのを避け、購入クリニックで定期的にカウンセリングを受けながら自分の肌に合った製品を選ぶことで、ビニール肌のリスクを軽減できます。 |
4. エンビロンでビニール肌になった場合の改善策
エンビロンの使用中に万が一ビニール肌が起こったときは、すぐに使用を中断するとともに、肌の回復に向けて下記のホームケアを心がけることが重要です。
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また、不安な場合は購入クリニックの医師に相談するのもよいでしょう。
最後に、エンビロンでビニール肌になった場合の3つの改善策について、詳しく紹介します。
4-1. 肌を摩擦しないよう注意する
角質が薄くなったビニール肌は、肌のバリア機能が低下して敏感肌になりやすい状態となっています。
摩擦をはじめとした肌刺激には特に弱くなるため、肌状態がある程度回復するまでは肌への摩擦となる下記の行為は避けるようにしましょう。
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肌への摩擦を最大限防ぐためには、落としやすいメイクをすることもポイントです。
例としては、軽いテクスチャーのファンデーションやパウダー、さらにオイルフリーのアイテムなどが挙げられます。
4-2. 肌をしっかりと保湿する
バリア機能が低下しているビニール肌は、より乾燥しやすい状態となっています。
乾燥肌のさらなる進行を防ぐためには、「保湿成分がたっぷり含まれたスキンケアアイテムの正しい使用」が大切です。
まずは保湿成分がたっぷり含まれた化粧水や美容液を使って、肌に十分な水分を与えましょう。
その後、同じく保湿成分が豊富に配合されたクリーム、オイルでフタをして、肌に補給したうるおいを閉じ込めます。
なお、バリア機能をサポートする役割を果たす美容成分としては、「ヒアルロン酸」や「セラミド」「コラーゲン」「グリセリン」などが挙げられます。
これらの成分が配合されたスキンケアは、ビニール肌をできる限り早く改善させたい方はもちろん、日々の乾燥が気になる方にも推奨されます。
4-3. 紫外線対策を徹底する
角層が薄くなったビニール肌の状態では、紫外線によるダメージがより深刻な影響を与える恐れがあります。
特に、紫外線による炎症や色素沈着のリスクが高まることに注意が必要です。
こうした肌トラブルを防ぐためには、紫外線対策の徹底が欠かせません。
日中はUVカット効果のある日焼け止めクリームを塗布したり、帽子や日傘を活用したりするなどして、紫外線から肌をしっかりと守りましょう。
ただし、ビニール肌がすでに起きている場合、日焼け止めクリームがさらなる肌負担へとつながる恐れもあります。
できる限り肌にやさしい日焼け止めクリームを使用したい方は、ノンケミカル(紫外線吸収剤不使用)のものやクレンジング不要のものがおすすめです。
まとめ
エンビロンはビタミンAを主成分とするドクターズコスメであり、使用方法によってはビタミンA反応やビニール肌を引き起こす可能性があります。
ビニール肌は一見するときれいなツヤ肌に思えますが、肌悩みを招きやすい状態となっていることに注意が必要です。
しかし、肌状態に合った適切なスキンケアアイテムを選び、正しく使用することでビニール肌の発生リスクは大幅に軽減できます。
エンビロン化粧品はそれぞれビタミンA濃度が異なるため、まずはエンビロン取り扱いクリニックでカウンセリングを受け、適切なアイテムを提案してもらうとよいでしょう。
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